特集企業主導型保育事業を活用した子育て支援
企業主導型保育施設との共同利用契約によって 仕事と子育ての両立を実現
子育て世代の社員の仕事と子育ての両立のために、多様な就労形態が求められる現在、企業の子育て支援策が喫緊の課題となっている。しかし、たとえば育児短時間勤務制度等を定めたとしても、実際には保育園の空きがなく子供を預けられない問題は発生する。企業内保育園は企業がオフィス内や近隣施設に設けた保育施設で、社員が就業中に子供を預ける場所を企業自らが提供することで問題解決に繋げることができる。 企業内保育園事業の一つである「企業主導型保育事業」は、内閣府が2016年度から開始した企業向けの助成制度だ。同事業によって設置された企業主導型保育園は認可外保育園だが、助成金を受けることで認可施設と同等の保育料金を実現できる。また、認可外保育園であるため自治体を通す必要がなく、自社の社員の夜間や土日勤務等の働き方に応じて、多様で柔軟な保育サービスを提供することができるメリットがある。また、自社社員だけでなく、定員数の50%以内という制限はあるものの、地域住民からも子供の受入れは可能だ。 現在、企業主導型保育事業は国が設定した定員11万人分の受け皿確保の目標を概ね達成される見込みとして新規募集を打ち切ったが、既に施設を設置している企業と「共同利用契約」を結ぶことで外部の企業などが保育施設を利用することも可能だ。共同利用によって保育施設を確保することで、育児休業中の社員が復職しやすくなると共に、人材の採用・定着にとっても有効となる。 特集では「企業主導型保育事業」を活用している2社の事例と共に、「共同利用契約」の締結時の留意点などを紹介する。また、資料として公益財団法人児童育成協会の「令和3年度企業主導型保育施設の利用者及び従事者アンケート調査」を掲載する。
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< 102 >認知的不協和理論と労働問題
ファイルデータファイル
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