特集テレワークで広がる障害者雇用の可能性
障害者の能力を活かして伸ばしていくための選択に
コロナ禍の中で政府はテレワークの導入・活用を推進しているが、障害者雇用の面でもテレワークが注目されている。 経団連の「2020年人事・労務に関するトップ・マネジメント調査結果」では、障害を持つ社員に対するテレワークの推進方針について聞くと「社員の障害の状況(種別・程度等)を踏まえて判断し、推進する」(38.2%)、「テレワークに適した業務を切り出したうえで、推進する」(17.4%)、「基本的に障害を有する全ての社員を対象に、推進する」(16.8%)など約7割が推進の意向を示している。 一方、テレワークを推進する上での課題(複数回答)を見ると「テレワークに適した業務の切り出し」(74.9%)や「サポート体制」(73.2%)などを挙げる企業が多く見られた(下図)。 特集では実際に障害者のテレワーク雇用を実施して、成果を上げている株式会社セレブリックスと三菱商事太陽株式会社の2社を紹介する。2社に共通することに「障害者(テレワーク)のために業務を切り出ししない」ことが挙げられる。セレブリックスは会社全体の遠隔サポートチームとして、障害者個々人の得意分野を伸ばして専門性を高めていく方針を示している。また、三菱商事太陽はシステムエンジニアの部門で即戦力となる障害者を募集してe-learningで養成していく仕組が採用前から実施されている。 なお、事例紹介のほか、参考資料として厚生労働省が取りまとめた「令和3年障害者雇用状況」の一部を抜粋して掲載する。
News
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- 「昇給・ベアともに実施」は約3割(経団連の昇給・ベースアップ実施状況調査結果)
- 有限責任事業組合雇用率通算特例、全国展開へ(労政審分科会が方針了承 障害者雇用促進法改正視野に)
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- 臨時医療施設に看護師派遣を可能に(改正省令を公布、22年度末まで)
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- 今月の資料室
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第10回 規程等の整備①
働きやすく生産性向上が期待できる勤務規程を整備し、成長し続ける企業となることが大事に
連載職場トラブル解決のヒント!
< 93 >部下から上司へのパワハラは成立するか?
ファイルデータファイル
令和3年 就労条件総合調査
年休取得日数は10.1日、取得率は56.6%で過去最高
厚生労働省調べ
労務相談室
- 健康保険法パートの社保適用拡大で月額賃金8万8000円以上の要件/時給制の場合はどのように算定すればよいか
【先見労務管理】読者会員専用サイトでは以上の記事の全文(PDF)を閲覧できます。